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作成: 2024-04-15
作成: 2024-04-15 06:49
2022年の始まりは過酷だった。突然の入院と手術の末、辛うじて生き延びて家に帰ってきた。この本が私をぽつんと待っていた。『漕ぎ出す時に水が来てくれれば良いな』素朴ながらも正直な願いが込められたタイトルが、なぜか私を慰めてくれるようだった。
シャーマが描き、書いたこの本はカットゥン形式だ。些細な日常と、思っている以上に深い人生の悩みが同時に揺れ動く。
<数学が得意だったわけじゃないけど>のセリフだ。シャーマは過去の私に向かって「お願いだからTOEICをもう少し頑張って!」と囁いている。自己紹介書、TOEIC、それらを他人よりも上手く書かなければならない理由は、良い仕事が常に不足しているからだ。特に韓国では、自分の職場、自分の仕事に愛情を持って生きている人を見つけるのは難しい。誰もが金銭のためにいやいや働いている社会が、果たしてどれほど健全で、どれだけの期間維持できるのだろうか?
シャーマの断片から、そんな悲しい疑問が投げかけられる。青春はこんなに楽しいのに、生きることはこんなに辛い。
シャーマはいつも良い友達と賑やかに、あれこれと困難を前向きに捉えようとする。そう、考え方によっては、困難はチャンスになることもある。シャーマの楽観主義に頼り切り、ため息をつく。時に楽観主義も疲弊する瞬間が訪れるだろう。しかし、その度に、同じ悩みを抱えている、自分と似たような友達がいるだろう。孤独や恐怖を打ち明けるのは難しい。それでも手を繋ごう。話し合おう。大声で笑ったり、時には思いっきり泣いて、また始めよう。シャーマの絵と文章を見ていると、何となく、そんなことができそうな気がする。
※NAVERカフェカルチャーブルーム https://cafe.naver.com/culturebloom/1377302 から提供された書籍を読んで、正直に書いた書評です。
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